心臓の病気である不整脈の1つに心房細動という病気があります。心臓の上の部屋(心房)が細かく震えることで起こる不整脈の1つです。この病気によって、心房内の血液が滞留し、特に「左心耳」という部位に血の塊(血栓)が形成されやすくなります。
その血栓が左心耳から剥がれ、動脈を通って脳に達し、脳の血管に詰まってしまうと、脳梗塞を引き起こします。心房細動の患者さんは、心房細動のない人と比べて、何倍も脳梗塞を発症しやすいことがわかっているため、発生を予防する必要があります。
経皮的左心耳閉鎖術デバイス Watchman™ (右図)は、医師が抗凝固薬の内服が必要と判断した非弁膜症性心房細動患者さんのうち、抗凝固薬の長期間の内服が困難と考えられる重篤な出血リスクがある場合や、以前に重篤な出血の既往のある方を対象に行われる、脳卒中予防治療の代替療法です。抗凝固薬の内服を中止し出血のリスクを下げるとともに、脳卒中の発生を予防します。
本治療は、手術で開胸するのではなく、体表から皮膚を通してカテーテルを挿入し、血管の中から治療します。脳梗塞の予防ができるほか、血を固まりにくくする抗凝固剤(または抗血小板剤)を治療後の経過次第で中止できることが期待できます。先端にデバイス(Watchman™)を付けたカテーテルを静脈に挿入し、心房中隔を穿刺して左心房に到達させたのち、心臓に達した時にデバイスを膨らませ、左心耳の入口に留置する手技です。
①太ももの付け根の静脈(大腿静脈)からカテーテルを挿入し、心房中隔に穴を開けます。②左心耳閉鎖デバイスを左心耳まで持ち込み留置します。③留置した左心耳デバイスは約45日で内皮化します。これによって心原性脳梗塞を高率に抑えることができます。全身麻酔で行いますが、カテーテルの手技時間は1時間程度です。手術から翌々日には退院が可能です。
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